モロッコのごはんのはなし。Talking about Food of Morocco / Hablando de la comida de Marruecos
ケープタウンからドーハ乗り換えでやってきましたモロッコ、カサブランカ。ドーハの乗り換えが長過ぎて名作ハリウッド映画『カサブランカ』をネットで全編見ちゃった。いやー、リック、あんたかっこいいよ。
カサブランカの空港から電車で20分くらい、カサボヤージュ駅で乗り換え休憩。フライドポテトとパニーニ食べてフェズ行きの電車に乗る。合計5時間少しでフェズ駅に到着。疲れてたので値段交渉もせずタクシーに乗る。今夜の宿『Hotel Agadir』まで40ディルハム(あとで確認した。メーター制タクシーなら7ディルハム)だった。フロントで「友達、先に着いてるよ」とおじさんが教えてくれた。よかったーーー!!!
フェズでは日本からモロッコに旅行に来たはなちゃんの従姉、りかちゃんと待ち合わせてた。お互いにバスが遅れたり飛行機が遅れたりしてたから無事に会えるのか、予約出来なかったけど部屋がとれるのか、と心配してた。でもちゃんと会えた!部屋も取れてた!よかったねえ。
もう夜9時だったけどとりあえずシャワー浴びてさっぱりしてから夜ごはんを調達しに近所を散歩することにした。
スパイシーなケバブを炭で焼いてパンに挟んだもの。 ひき肉とレバーのミックスを鉄板で焼いてパンに挟んだもの。 メルゲーズというスパイシーなソーセージとたまねぎを鉄板で炒めたもの。 豚ひき肉とオリーブを極太の腸詰めにして焼き上げたもの。
部屋に帰ってこれらをつまみに南アフリカワインでおつかれディナー。窓の外のにぎやかな声を聞きながらも、つかれと寝不足ですぐに熟睡した。
翌日は朝から元気!7時前に起きて、屋上で思いっきり洗濯!モロッコの太陽の下にずばっと並べて干してからおでかけ。フェズのメディナ(旧市街)は「フェズ・エル・バリ」と呼ばれている。意味は「古くてぼろぼろのフェズ」。宿から歩いて旧市街に向かう。朝ごはんを食べてなかったので旧市街入口にあるカフェでミントティー。めちゃ甘い。建物は古いけど可愛らしい。ソファでゆっくりくつろいでから出発。
旧市街のメイン通りを歩いて観光。イスラム神学校の中を見学したり、はちみつ市場を覗いたり、なめし皮の職人さんが働いている場所を見にいったりしたけど、とにかく道が複雑で迷うこと迷うこと。
神学校の中は20ディルハムで見学出来る。
フェズは青色の陶器が有名。すごい描きこまれたものもいっぱい。
イタリアのヴェネツィアも複雑だったけどフェズは行き止まりもアップダウンもあってまさに迷宮。いったん迷宮から抜け出して丘の上にのぼり、フェズのメディナを一望。
12時過ぎてお腹がすいて来たので旧市街の中にある評判のいいモロッコ高級家庭料理レストラン『DAR HATIM』にご飯を食べに行く。お母さんと息子の嫁さんのふたりが料理を作る。色とりどりの野菜の前菜が10種類以上。メインはチキンと野菜のクスクス、鶏肉のパスティラ(甘くてしょっぱいパイ包み)、仔羊もも肉のタジン。フルーツやデザート、炭酸水(お酒はメニューにない)、食後のコーヒーで700ディルハムちょっと。
唐辛子のペースト。好みでなんにでも混ぜる。キュッと味がしまる。
野菜の前菜いろいろ。好きなだけ取り皿にのせて混ぜて食べる。
チキンと野菜のクスクス。ダシのきいた優しい味。スープをかけて食べる。
仔羊もも肉のタジン。にんにくとたまねぎとスパイスがほろほろに煮込んだ仔羊にたっぷり染み込んでる。奥は鶏肉のパスティラ(パイ包み)。飴色になるまで炒めたたまねぎの甘みがたまらん。
フルーツはどれも甘くて美味しかったけど、特にザクロが好きだった。
12時過ぎから3時過ぎまでゆっくり3時間の贅沢ランチ。腹ごなしに午後もたくさん歩き回ったけれど、この日は全くお腹が空かず、晩ごはんはついに食べられなかった。
翌日の9月19日は「9月24日がイスラム犠牲祭という大きなお祭り」というタイミングで大変なことになった。犠牲祭は日本でいうところの盆とか正月。で、そこにむけて帰省ラッシュのためバスが満席。がっかりしてたら臨時バスが取れた。という朝からせわしない感じ。とりあえずメクネス観光に出かけるりかちゃんをフェズ駅で見送ってからランチを食べに行く。
新市街にある『Chez Ismail』というシーフードのお店。11時に行ったら「12時からだよ」と言われたので近くのおっさんばっかりのカフェでコーヒー飲んで、地元の市場うろうろ。美味しそうな桃とざくろを買った。
12時に行くと、土曜日だからかほとんどお客さんはいない。小エビとイカのフリットと海鮮タジンを頼むと、最初にスパイシーなスープとスパイシーなオリーブと山盛りのバゲットが出てくる。
小エビとイカのフリット。今まで食べたフリットで一番軽くてサクサク。美味しい!
海鮮タジンは白身魚と小エビとイカ。トマト、ガーリックそしてパクチーがたっぷり。
幸せな気分にひたりながら宿まで歩く。9月のモロッコは昼下がりが暑い。そして夕方はもっと暑い。なつめやしの並木道を歩いて帰る途中で大きなショッピングモールに寄る。フェズのカルフールにはサメやエイが売っていた。エイの皮は丈夫で、太鼓を作るのにも使われている。
お酒を飲まない国モロッコだけど、モロッコ産のビールやワインは売っている。モールの一番隅っこにあるこちらの酒屋さんでモロッコのロゼワインとモロッコのビールを買って帰る。
夜、宿の近くの市場にあるサンドイッチ屋さんに。いくつか並んでるけど圧倒的にフェズ女子に大人気なのがこちら。スパイシーチキンのサンドイッチ、メルゲーズのサンドイッチ。パンはバゲットかピタパンかを選べる。
こちらがフェズ女子に人気のおじさん。「お姉ちゃんかわいいから大盛り!」みたいなことを言ってるチャラい感じのトークが大受け。スパイスや辛いソースを調子にのってかけすぎるので要注意。
翌日もフェズのメディナを見て回る。肉屋のインパクトは今までで一番かも。鶏を目の前で〆て、毛をむしってくれる。ラクダ肉あります、というサインなのか?ラクダの生首をぶら下げる。
昼間に食べた揚げなすのサンドイッチ。刻んだトマト、たまねぎと目玉焼き。塩とスパイシートマトソースだけなのに美味しい。
メルズーガ行きバスに乗る前に飲んだミントティー。ポットで出てくる。ほんのり甘い。
フェズ新市街にある『ヴェネチア』というレストラン、ガーリックがビンビンに効いた海老のピルピルソースが美味しかった。
あと宿の隣のおじさんの絞りたてオレンジジュース。種入ってるけど、ぎゅっと甘みが詰まった最高に美味しいジュース。ちゃんと冷やしたオレンジを絞ってくれる。なによりもおじさんの笑顔がいい感じ。
毎日食べたり飲んだりするのがほんと楽しみ。好きだなーモロッコ。明日もいっぱい歩こう。そして美味しいものを食べよう。モロッコの旅はまだまだ続くから。
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About The Author
Roppei
将来の飲食店開店を目指して大学卒業後、高級スーパーマーケットに就職。野菜売場、乳日配売場を担当して食材の面白さを肌で感じる。鹿児島に移住するタイミングで転職。飲食店向け広告営業をやりつつ、鹿児島の街を元気にする活動に色々参加するうちに鹿児島で自分の飲食店をやりたいと思い始める。飲食店の現場で修業したいと思い、再び東京に。丸の内にある大型繁盛店で基礎基本を叩き込んでいただく。その後、自分の独立したい形に限りなく近い小さくて強いお店を何店舗も運営している会社に転職。2014年10月で退職し、世界一周旅行へ。 日本に戻ったら、鹿児島でワイン居酒屋を開店。鹿児島の街を元気にする活動を再開! facebookはこちら