かがみさんちのワイナリー The winery of Kagami Family / La bodega de la familia de Kagami
|リヨンはブルゴーニュというワインの一大産地がそばにある。旅の最初は絶対ブルゴーニュ行きたい!と思ってたけどいろいろ考えて結局行かないことにした。
リヨンの次に僕らが目指したのはジュラ地方にある小さな村。ここに日本人の造り手さんが夫婦ふたりでやっている小さなワイナリーがある。名前だけ知っていて一度も飲んだことがなかったんだけど、以前働いていたレストランの先輩たけみさんがこのワイナリーにいるというので甘えさせてもらうことにした。
ワイナリーの名前はDomaine des Miroirsという。鏡さん夫妻がふたりで畑を手入れして、ぶどうを育てて、ワインを作る。言葉にすると簡単だけどこれはすごい重労働。到着後すぐ案内してもらった畑は村のはじっこの急斜面にあった。 お昼ごはんにジュラの美味しいソーセージとじゃがいもをワインの澱で煮込んだワイナリーならではの料理をいただいた。午後は大して役にたたないながらも、たけみさんともうひとりの研修生さきさんに混ざって作業に参加させてもらった。一段落してから、晩ごはんの準備のために先にワイナリーに帰った。
今日のメニューは豚肉を柔らかくなるまで煮込んだ豚汁風煮込みと、わさび香るほうれん草のお浸し。
ごはんの前に鏡さんがセラーに案内してくれた。2014年に仕込んだワインが地下のセラーに眠っていた。まだ静かに発酵を続けている樽もあって、時々ぽこんと音がした。
樽から大きなガラス製のスポイトでワインを注いでもらい、造り手その人に語っていただきながら飲むという最高に贅沢な時間。どのワインもなめらかで優しく、でもいろんな表情があるステキなワインだった。
ダイニングに戻って、鏡さんお気に入りのフランスビールで乾杯。食事しながらみんなで持ち寄ったワインでブラインド大会がスタート。あ、ブラインドテイスティングというのはラベルを隠してワインを飲んで、みんなでどんなワインかを当てるというもの。やってみると結構おもしろい。
この日飲んだのは白ワイン3本、赤ワイン3本。6人で6本。
あーでもないこーでもない言いながら、ワインを飲み、ワイン好きな人が集まり、ワインについて色々な話をする。そんな夜をたまらなくいとおしいと思ったのだった。
ミズイロ 2013からの、ジャッキーノ モンドゥーズ モペルテュイ ガメイ ビネール ピノノワール マゼル ブラン ミズイロ 2011。幸せな時間をありがとうございました。