アルゼンチン④生きた青き氷の世界ペリトモレノ氷河 Living Glaciar Perito Moreno/ Vivir Glaciar Perito Moreno

2015.4.5 Ushuaia→Rio Gallegos→El Calafate, Argentina@Fuji Ryokan
2015.4.6-7 El Calafate, Argentina@Fuji Ryokan

南米でウユニ塩湖と並んで楽しみにしていたのが、ペリトモレノ氷河。

4月初旬の訪問というスケジュールだったため、
こちらに来る前は、夏のシーズンが終わったパタゴニアでの天気や寒さを気にしてたのですが、
持ってきた洋服たちで大丈夫でした。
もちろんお天気次第なところはあると思うのですが、
ヒートテック、ウルトラライトダウン、ウィンドブレーカー、パーカーもしくは長袖があれば
4月初旬のパタゴニアでも全然いけます。
また、ウシュアイアやエルカラファテにはけっこうお店があるので、
インフレで価格は高いものの、あたたかい服は現地で購入することも可能です。

ウシュアイアからリオガジェゴスを経由してエルカラファテに移動するバスは、
早朝5時発で夜中0時30頃着の一択のみ。
TAQSAというバス会社で、価格は一人980ペソ。
夜中について藤旅館に向かったのですが、宿までの道は明るく危険は全く感じませんでした。

翌日、オーナーさんと管理人さんがいらっしゃらなかったため、
街中へツアー探しに出かけたのですが、
ネットの情報通り藤旅館で申し込むのと価格は全く一緒だったため
宿に戻って宿で申し込みをしました。
Mini Trekkingは一人1,100ペソ。ツアー代とは別途で国立公園の入園料215ペソがかかります。
入園料は4月に値上がりしたそうなのですが、なんと5月にも値上げ予定とのこと。
インフレおそろしや。
なお、昼食はついていないため、自分たちで持って行くのをお忘れなく。
ウシュアイアのホステルで出会ったオーストラリアの男性には、
「忘れるなよ!BIG ICEが絶対いいぜ!」とオススメを受けましたが、
BIG ICEで入れる場所は一日40人までと制限があるようなので、
BIG ICEにチャレンジしたい方は1週間以上前から予約を入れておいた方がいいみたいです。
ちなみに、エージェントに行ったところ翌日のBIG ICEにたまたま2人のキャンセルが出たので、
「明日ならBIG ICEでも行けるわよ!」と言われましたが、
体力にさほど自信のない私たち。丁重に辞退しておきました。

待望のミニトレッキング当日。天気はちょっと曇っていましたが、宿に迎えの車が来て8:30に出発!
わくわくしながらバスでペリトモレノ氷河に向かいます。
うねうねと続く曲がり道。見えそうで見えない氷河。
河の色がやや白っぽく変わっているのに気づき、期待が高まります。
もしや凍ってきてるの?!と思った頃、港の前のミラドールに到着。
まだ遠目にですが、ペリトモレノ氷河がその姿を現してくれました。

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「すごい!デカい!凍ってるぅぅぅぅ〜〜〜!」
「あの山の奥の方まで白いのって、全部凍ってるんだよね。」
「ほんとに氷河だ〜」

港に到着し、氷河の近くまで船に乗って向かいます。
寒さも気にせず、甲板では撮影大会の始まりです。
思ったよりも氷河の近くまで接近する船にみんな大興奮。テンションがどんどん上がります。
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対岸には小さな小屋があり、持ってきたランチなどのトレッキングに不要な荷物は置いておけるため、
私たちはカメラと携帯のみでミニトレッキングに向かいました。
トレッキングでは、英語とスペイン語のグループに分かれてガイドさんが説明してくれます。

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パタゴニアには48の氷河があり、ペリトモレノ氷河はそのうちの一つ。
温暖化の影響で溶けて崩壊する量の方が多く小さくなっていく氷河が多い中、ペリトモレノは、
雪が降り氷が作り続けられ湖へと押し進められてきては崩落する量がほぼ同じため、
ほぼ同じ位置に氷河の先端部分があり続ける珍しい氷河だそう。
また、比較的簡単に辿り着けトレッキングができる場所にあるため、
観光地としてとても有名になったんだとか。

ガイドさんに人生初めてのアイゼンをつけてもらい、歩き方の簡単なレクチャーを受け出発します。
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巨大な氷の山には大きく深い穴やクレバス、小川のようになった場所がいくつもあります。
その様子は一日の間でもたくさん変化をするそうで、朝には満杯だった水の穴が、
夕方にはカラカラになっていることもあるそう。
先端での大崩落もそうですが、まさにこの氷河が生きている証拠です。

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ツアーの参加者が「思ったよりも塵や埃がかぶってて、真っ白じゃないのね」と言っていたのですが、
ガイドさん曰く、これもまた山から風で持ち込まれた自然の影響で、
ツアーなどで人工的に汚染されているということでは決してないそう。

ツアー参加当日は曇り空が多くすっきり晴れとはいきませんでしたが、
風もなく逆にトレッキングには最高のお天気でした。
シャクシャクといい音を鳴らしながら氷の上を歩くのは、ただただ本当に楽しく気持ちが良かったです。
かき氷大好きな私としては、この氷でかき氷作ったら美味しいだろうな〜なんてことを考えながら
歩いたりもしました。シャクシャク、シャクシャク、ほんとにいい音なんです(笑)
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最後には、もちろんペリトモレノ氷河の氷で作ったウィスキーオンザロック!
チョコレートのお菓子も用意してくれていて、最高に美味しかったです!
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ミニトレッキングに大満足した後は、氷河を見ながらお昼を食べるという贅沢な時間。
これで氷河も見納めか〜なんて思っていた帰りのバス。
大きな展望台に停まりました。

違う角度と高さから見た氷河は、圧巻!
こんなに大きかったのか!こんなにツンツンとげとげしていたのか!
そして、氷の奥はこんなにも青いのか…
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ツアーで仲良くなったロシア人の女の子と一緒に見たのですが、
3人ともその雄大な姿に時間を忘れてしばし見とれてしまいました。
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展望台から見ている時に起きた小さな崩落でも、かなりの轟音。
ぱっと見はさして何も変わらないように見えるのに、
少しづつ、でも着実にこの氷河は変化し続けていて生きているんだなぁと感じました。
延々に続くかにも思える青と白の氷の世界は本当に圧巻で、
ものの全てがここから始まれば全てが浄化されるのではないかというような気にすらなりました。

長々と書きましたが、ここもまた一生に一度の一見の価値ありの場所だと思います。
何百年、何千年、何万年とただただ氷が作られ進み溶けて行く。
そういう場所がこの世界にあると思うと、
自分が今いる場所で見える景色もなんだか少しだけ変わるような気がするのでした。

Hanae(^ ^)