ペルー③リマのいま This is what Lima is like/ Esta es ciudad de Lima ahora

2015.1.24-26 Lima,Peru@Oyado Sakurako
実は、二度目の訪問となるペルー。留学していた頃、友人と一緒にリマ・ナスカ・クスコ・マチュピチュを旅したのは十数年前のこと。
今はどんな風に変わっているのか変わっていないのか、それも楽しみにしてました。
宿泊地のお宿桜子さんは、旧市街からバスで10分ぐらいの場所。
空港からタクシーに乗って見えた街並みは、少し想像していたものとは違いました。
レンガ造りで鉄骨剥き出しの屋根や、たくさん落書きがされた壁。
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「あれ!?昔来た時とそんなに変わった感じがしない。。。もうだいぶ都市化したように聞いてたけど。」
昔からひどかった渋滞は、さらに悪化している様子。
乗ったタクシーの運転もかなり荒かった。クラクションと急停車、ぶつかるすれすれの車線変更を繰り返しながら走ります。数十メートル道をバックした後に別の道に合流するという荒技には、さすがにドキドキしたのだけれど、そんな運転もよくある話だとか。この街では怖くて絶対運転できないと感じました。
そんな風に思っていた頃、宿で出会った19歳のプロサッカー選手Yoshiくんの案内で、ペルーの新市街へ行くことに。近くの駅から電車に乗ります。綺麗で近代的な駅、自動改札、車両も新しい。なるほど、これは明らかに昔と違う。さらに、「これから行く街は、今いるところと全然雰囲気が変わりますから、この風景をよく目に焼き付けておいてくださいね。」とyoshiくん。
旧市街の駅の辺りには、所狭しと店が並び人でごった返す通りが見えます。茶色いレンガでできたスペイン時代の影響を思わせる建物。
約20分ほど電車に乗り、バスに数分揺られてケネディ公園に到着。綺麗な教会、花や噴水が美しい公園。歩行者天国では、ローラーブレードやバレーボール、エアロビクスを楽しむ人たちもいます。
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噴水やお花など綺麗に整備されたKennedy Park
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欧米のお店が軒を連ねる街。先ほどまでの街とは、建物の高さや作りがまったく違います。
イカ墨のパスタが美味しいと評判のレストランでお昼ご飯を食べた後、ミラフローレスという海沿いの地区へ向かって歩きます。
綺麗で大きく欧米のショップがたくさん入ったモール。美しく長い海岸。広い青空を飛ぶパラグライダー。
海水浴やサーフィンを楽しむ人々。
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長い海岸沿いのレストランからは、海を眺めながら食事も出来ます。
なるほど、これは気持ちがいい!住むにはいいところに感じてきました。これが発展した今のペルーの姿なんだと知ります。こういう欧米化したペルーの風景をイメージできる日本の人って、少なそうだなぁ。
でも、あまりに欧米化されすぎているように見え、発展するってこういうことなのだろうかと疑問に思い、勝手にちょっと残念な気すらしてしまう私。と同時に、日本だって都市は同じように欧米化してるよねということにも思い至ります。海外の輸入食材が並ぶ綺麗なスーパー。そうだよね、日本にも都会にこういうお店あるもんね。あまりの暑さにやられ、フローズンヨーグルトを食べました。「おいしー!」そうだよね、こういうの食べたくなるよね。
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モールをちょこっと見た後、近くにある有名な恋人達の広場へと歩きます。この場所、スペイン語ではParque del Amor(パルケデルアモール)というそう。そのまんま日本語に訳してもいい気がするのに。なんでだろ。
中央に置かれた巨大な男女のオブジェ。インパクト大です。
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少し公園で休んだ後、そろそろ帰ろうかと再びケネディ公園を目指して歩きます。
道々、大きなテニスコートや気持ち良さそうなプールを目にしました。
「ああいうのは、全部会員制の施設なんですよ」と教えてくれるYoshiくん。
落書きだらけの壁や壊れかけの建物、山肌にカラフルな家が建つスラム街。
会員制のプールやジム施設と欧米化されたモール、美しく長い海岸。
この二つの街が、電車とバスでわずか30分ほどの距離にある。
発展を遂げるペルーと、ひらく貧富の差。
国が発展する時には、やむを得ないことなんだろうか。
発展するって欧米化するってことなんだろうか。
日本はそうじゃないって言い切れるのか。
でも、何かが日本とは違う気がする。
日本の発展の過程で、みんながよい教育を受けられるようにと様々な外国語が日本語に訳されたため、英語ではなく母国語で高度な学問が学べるようになったという話を昔TVで見たことがある。だから、日本人は英語を使わなくても学問を学ぶことができ、英語が話せないノーベル賞受賞者のスピーチに世界の記者達はとても驚いたという。とても興味深い話だった。
一億総中流社会があった時代を経て、格差がひらく今の日本。
うまく表現出来ないのだけれど、和を尊ぶ心とか、俺が俺がじゃなくみんなを気にかけるところとか、そういう姿勢が同じ発展でもなにがしかの違いに繋がっているのじゃないのだろうか。ただ単に、私自身はそういう姿勢が好きで大事にしたいと思っているという話なのかもしれないけれど。
そんなことを、これまでの旅の中で考えている。リマの今は、自分自身の考え方を彫りだす一つのきっかけをくれた。
もう一つ、書いておきたいこと。ペルーのリマでお世話になったお宿桜子での出会い。
日本人の奥様natsukiさんとペルー人の旦那様marioさんが営むお宿。
スイミングプールやサウナも経営していて、朝や日曜日には宿泊者がプールで泳ぐこともできる。
アマゾンのイキトスに行く前、ほんの数時間の滞在でお世話になり、アマゾンから戻ってからも数日お世話になった。広くてあたたかい、居心地がいいという表現がピッタリの宿だった。
もちろん宿は連日大盛況で、多くの日本人がこの宿を利用している。
日本語がペラペラで働き者のマリオさん。奥様のnatsukiさんは、宿泊客との距離感やおもてなしのバランスが絶妙!なように見えました(勝手な意見ですみません笑)。私もろくちゃんも、natsukiさんに興味を惹かれて、もっと色々話したかったね〜なんて後で言っていたのだけど、宿を出る日に、以前は日本で秘書をやっていたという話を聞いて納得!リマに来られる方には是非!オススメのお宿です。
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また、宿仲間ともいろんな楽しい出会いがありました。
グァテマラで会った旅人とお宿桜子で再会したり。
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今回私たちは行くのを諦めてしまいましたが、ベネズエラのテーブルマウンテンを実際に登ったというカップルに絶景の話を聞いたり。実際に行った人と、初めて出会いました。
新市街を案内してくれたプロサッカー選手をしているという19歳の青年Yoshiくん。高校を卒業後単身でペルーに渡り、トップリーグの所属を目指して現在もペルーのチームでプレー中。シーズンオフのリフレッシュにと、たまにお宿桜子を利用するそう。
ペルーに来てまだ一年という彼でしたが、この一年での経験の濃さったらなかった。チームメイト&スタッフからの厳しい洗礼を浴びながら、頑張って認められるようになり、いくつもの怪我にあっても腐らずプレーを続け、キャプテンマークをつけるまでに。ペルーの地元紙にも掲載されたことがあるそう。つい最近も契約周りのことでとてもとても悔しい思いをしたけれど、まだ南米で頑張り続ける!という姿勢。
自分の思いや考えをしっかり口にし、夢を口にし、想像出来ないほどの努力をし。スペイン語も一年間でペラペラ。自分の夢にまっすぐ向かいポジティブに考える一方で、少しばかりの弱さを見た時にはこちらがちょっとほっとしてしまうぐらい。なんて大人なんだろうか。夢をただの夢で終わらせず、サッカー人生とは別の人生もどこかで考えなきゃいけないことも覚悟しながら、今の暮らしを自分にできる目一杯で生きているように見えました。
Yoshi
こういう出会いや刺激があるのが、この旅の私が大好きなところの一つです。
Hanae (^ ^)