2015.6.11 Barcelona, Spain→Aix en Provence, France@JeanPaul’s House
2015.6.12-13 Aix en Provence, France@JeanPaul’s House
この旅でできた一番年上の友達ジャンポールさん。私達自身というよりも私達の親に近い年齢。
最果ての町ウシュアイアのホステルで知り合った。
ジャンポールが住んでいるのは、南仏のエクサンプロヴァンスという街。彼と知り合うまでその街のことは知らなかったし、南仏にいく予定を立てていたわけでもなかった。
世界一周航空券を買わずに、その都度プランを組みながら旅をするスタイルにしていたおかげで、旅の途中で行き先や日程を変えやすいのが、今回の旅のいいところでもある。
現在は、仕事をリタイアしているジャンポール。滞在の間、ずっと私達に時間を割いてくれた。
到着の翌日に連れていってくれたのは、近くにあるポンデュガールという水道橋。「遠くから橋をさっと見る感じかな。ふーん、世界遺産なんだ。」ぐらいの浅い知識で行った私。
来てみてびっくり。
水道橋、めちゃくちゃデカい。
そして、かなり綺麗に残ってる。
途中の拡張工事や修繕があるとはいえ、元々はこれが紀元前に造られたなんて、信じられない!
古代ローマ人の技術や能力の高さに、ただただ驚くばかり。
その頃の日本はどんな生活だったって習ったっけ?!
この時期には珍しいという生憎の雨の中でしたが、悠久の時の流れに少しだけ思いをはせたのでした。
土曜日の午前中は、活気に溢れたマルシェでお買い物。お花、野菜、果物、魚、肉、パンに米。
ここにくれば新鮮なものがなんでも揃う。マルシェの中を歩いてるだけで、野菜や果物の旬がわかる。旬のものはどこのお店にもおいてあるし、価格も安い。逆に旬じゃなければ、手に入らないものもある。不便といえば、ちょっと不便。
この時期の旬は、甘酸っぱくて大きなチェリー。ジューシーなメロンもいい。
お店の人と、ちょっとした会話や交渉をしながらお買い物をするのが楽しいんだというジャンポール。
おうちの庭には大きなグリルがあり、マルシェで買ったサーディンやお肉を炭火で焼いてくれた。
食事の時は、少しのワインを必ず飲む。庭にあるテーブルを囲んでのランチやディナー。
食事の前や後には、庭の椅子に腰かけて、みんなでいろんな話をした。仕事のため海外で暮らすことも多かったというジャンポール。戦時中のイランで働いていたこともあるという。戦争が激しくなり、職場の近くであった爆発に巻き込まれて同僚が亡くなったという話をしてくれた。
「あんなに命の危険を感じたことは無かったし、毎日とても怖かった。残念ながら妻は数年前に亡くなってとても辛い時期を過ごしたけど、 幸い僕は今も健康で生きていられる 。人生どこで何があるかなんてわからないよ。
生きている限り、人生はなんでもポッシブルなんだ。」
ジャンポールの言葉には、適切な重みがあって、なんだか少しだけ勇気をもらったような気がした。
他にも、セザンヌが描いたサンヴィクトワール山を見に連れてってくれたり、夜のエクサンプロヴァンスを紹介してもらったりした。
ジャンポールの言葉の端々から、この土地を誇りに思い愛する様子が伝わってきた。
刺激的な毎日ではないかもしれないけれど、ゆったりとそして丁寧に暮らしを紡ぐことを見せてくれたジャンポール。
日本での暮らしはとても便利だし、安心できる。でも、ここにあるような暮らしの豊かさや生き方を、私は知らずに生きてきたのかもしれないなとふと思った。
ヨーロッパに来てまた、いろんな暮らしや人生のペースがあるんだということを体感したのでした。
Hanae (^ ^)
About The Author
Hanae
東京生まれ東京育ち。大学卒業後、英語を話せるようになりたくてアメリカに留学。帰国後、人の働くやキャリアに関する企画の仕事に携わること約10年。働くって、生きるってを自然と考える日々。どうしても鹿児島でお店をやりたい!旦那さんと共に暮らすため夫婦そろって退職を決めたのを機に、このタイミングしかないとずっと夢だった世界一周の旅に出ることを決意。いろんなことを知るのが好き。なんでかなーって考えるのが好き。
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