パラグアイ①何もないがあるイグアス移住地 Nothing is there in colonia Iguazu/ Nada hay en la colonia Iguazú
|2015.2.17 Buenos Aires→Encarnacion, Paraguay@車中泊
2015.2.18-19 Iguazú, Praguay@Minshuku Kobayashi
チームミチョリパンに別れを告げ、次にやってきた国はこの旅9カ国目のパラグアイ。主な目的はブラジルのビザを取得すること。日本や旅に出てからも色々調べていたのですが、やはりエンカルナシオン(Encarnacion)のブラジル領事館で取得するのが一番簡単!との情報を信頼し、ブエノスアイレスからバスでエンカルナシオンへ。
一年前のブログでは500アルゼンチンペソぐらいだったバス料金が、今回探した最安で700アルゼンチンペソ!相場は900〜1,000アルゼンチンペソぐらいだったため、ここでもアルゼンチンの物価上昇に衝撃を受けました。アルゼンチンの国境の町ポサダス(Posadas)までバスで行き、ポサダスからローカルバスに乗ってエンカルナシオンに行く方法もありましたが、さほど値段が変わらなさそうだったため、私たちは国境越えのバスを選択しました。
今回利用したバス会社は、リオパラナ(Rio Parana S.A.)。ブエノスアイレスの巨大バスターミナルにある国際路線バスのカウンターで直接購入しました。
バスのチケットを購入する際、係員さんが「一人700アルゼンチンペソ。タダみたいなもんだよ。」と言っていたため、どんなおんぼろバスになるんだろう…とびくびくしてましたが、バスは普通レベル。ボリビアのかなり古いバスを思えば、全然問題ありませんでした。よかった〜。
スムーズな深夜の国境超え
ブエノスのターミナルを16:00に出発し、深夜3:30頃にエンカルナシオンに到着。出入国がスムーズなのはありがたかったのですが、ちょっと早すぎ笑。とりあえず、エンカルナシオンのターミナルでブラジルビザ代と宿代など分を両替しました。レートは為替に近かったので、エンカルナシオンでの両替はお得だと思います。
ベンチでうつらうつらしつつ、ひたすらブラジル領事館が開く8:00を待ちます。
エンカルナシオンでの国境越え及びブラジル領事館までの道のりや手続きは、こちらのサイトが写真付きで非常にわかりやすかったので紹介させていただきます。
さすらい さまよい さがしもの
超簡単!ブラジルビザをパラグアイのエンカルナシオンで即日取得
この時と変わっているのは、ビザの代金。
一人150,000グアラニー(2015年2月現在)でした。
私たちはインターネットでの事前申請もして番号を発行してもらっていたので、ものの15分ぐらいで申請は完了しました。領事館にもPCがあるので、領事館でもネット事前申請は可能です。ただ、日本人の申請の方はけっこう多いようなので、事前にネット申請を済ませておくと楽かもしれません。
8:00に申請をして11:00には無事受取りを完了できました!噂通りのスムーズな対応に感謝です。
その後すぐにターミナルに戻り、イグアス移住地の宿「民宿小林」さんに向かいます。南米で出会った旅人さん達から強烈にお勧めされた宿、民宿小林。
「どういうところがいいんですか?」と尋ねると、「いやー、何もないんですよ。何もないんだけどね、いいんです!」という謎の回答。誰に聞いても、「なんにもないけどいいんですよ。」の繰り返し。ギリギリ聞き出せたのは、
・星が綺麗らしい
・美味しい日本食が食べられる
の2点。旅を始めて約3ヶ月。日本食がひたすら恋しい!というわけではないものの、なんにもないのにそこまでオススメされることが気になり、泊まってみました。
イグアス移住地は、シウダーデルエステ(Ciudad del Este)からアスンシオンに向かって約40kmほどのところにある町。日本が国策として取り組んだ最後の時期の移住地だそうです。1960年代に日本が高度経済成長期に入ったため、経済的な理由で移住を希望する人が激減し、2002年時点で約170世帯の方々が住んでいらっしゃいます。
民宿小林は、そのイグアス移住地にあるお宿。エネルギーいっぱいでちゃきちゃき働く明るいお母さんともの静かでゆったりした優しいお父さんが経営する宿です。イグアス移住地の中心地は41km付近なのですが、小林さんは53km地点。バスを降りると、たしかに何も無い(笑)前日までいた都会のブエノスアイレスとは大違い。
でも、赤茶けた土の道と草原の緑、青空の色がとても美しく、気持ちが和みます。空が広いなぁ。
宿に着くと、オーナーの奥さんとたくさんの犬&猫がお出迎え。宿のペットだからなのか、みんなやたらと人懐っこい!いつもしっぽフリフリのわんこと私のお尻にスリスリしてくるちっちゃな猫ちゃん達。これは、めちゃくちゃ癒されていました。
荷物を置いて近くの小川で魚釣りをしているというお父さんのところへ向かいます。ひたすらまっすぐのびる赤茶の一本道。強い日射しの下をちょっと歩くだけで、汗が滴り落ちてきます。
小川では、宿のお客さんとお父さんが釣りの真っ最中。私たちも飛び入りで参加させてもらったのですが、これがめちゃくちゃ難しい!ろくちゃんも私も釣りというよりは小魚にエサをあげただけとなりました。
宿に戻ると、夕飯はお母さん手作りの和食。待ってました!
おそば&ちらし寿司にオクラと肉の炒め物。
薬味のネギやわさびもついてます。
はぁ〜、この味!しみるぅ〜。とっても美味しかったし、なによりほっとする味でした。
民宿小林から見た夕暮れ。
20時頃になると天体ショーの時間がやってきます。
お母さんが、そろそろ見えるよと声をかけてくれました。
宿の屋上から見る星空。天の川が見えます。
「すごい星空でしょ〜。この星に全部名前がついてるんだよねぇ。」
お母さんの星空解説付きです。
「いつもこの時間になると、たくさん人工衛星が通るんだよ。さぁ今日は何個見つけられるかなぁ。」
お茶目なお母さん。
たくさんの煌めく星を見上げているとやたらと星が動くような気がして、最初は何が何やら。でも。
「あ!動いてる!あれ!あれ!あそこ!」
「どこ、どこ?どのへん?」
「えーと、真上のちょっと左の方から小さいやつが…」
「星空見上げて場所説明するのって難しいよねぇ(笑)」
「あー!わかった、わかった!」
「あー、もう消えたね。見えなくなった。はい、まず1個。」
屋上に寝っ転がって、一つの視野ではとらえきれないほど広がる星空を見続けます。
「あー!あそこ!動いてる!」
「はいはい、きたね。2個目。今日はけっこう見えそうだよ〜。」
こんな感じで小一時間。星には詳しくないし、宿の仲間の解説を聞いてへぇ〜って思うばかりなのですが、これが不思議と見飽きない。
生まれて初めて夜空を動く人工衛星を見ました。しかも、たくさん。なんか嬉しかったなぁ。
翌日は、中心地にある日系スーパーへ。
お醤油に出汁はもちろんのこと、お茶漬けにゆかり。どらやきに大福!
私たちはあんぱんを買いました。これが美味しい!普通に日本で売ってても、買いたいレベル。
あ〜、ブログ書いてたらあのあんぱん食べたくなってきた。ちなみに、こしあんです。大好き。
夜は、団体のお客様がいらっしゃるということで、すき焼き!
やったー!
お豆腐やちくわにうどんにお餅!もちろん生卵につけて食べられます!
これはもう、たまりません。
日本食バンザイ。幸せだなぁ。
デザートにごまプリンまで!
みんなで早く食べたくて、すき焼き写真は撮りそびれました(笑)
すき焼きに入ってたお豆腐は、近くに住むおばあちゃんが作ってた。
すき焼きに入ってたお餅は、お父さんがついてくれたものだった。
濃くて甘めの割り下は、お母さんの田舎の味。
日本から遠く離れたパラグアイで、こんなに美味しくちゃんとした日本食が食べられるなんて。
日系移民の話は、ブラジルぐらいしか知らなかったけど、パラグアイにもいたんだ。
開拓って言葉の一言ではわからない計り知れない苦労の上に、今のこのコミュニティができたんだ。
今もなんにもないけど、言ってしまえばようは田舎なんだけど、地球の裏側で日本人のコミュニティを作り上げ、日本の文化を大事にし、ドイツやブラジルからの入植者達とともに暮らす。
地球の裏側で日本と世界に触れた2泊3日となりました。
なんにもないよ。
なんにもないけど、いいところ。
日本人のスピリットがありました。
Hanae(^ ^)